
CD REVIEW: "Infinite Flowers" :
musee vol.47 Jul. 2004
町田musicの気配に
極めて独創的なスタンスから多彩な活動を展開する町田良夫が、レーベルをスタートさせる。これまでもフィールドレコーディング主体の録音作品「ハイパーナチュラル」シリーズをはじめ、印画紙を用いた絵画の製作や、独自のチューニングを施したパン状の自作楽器による演奏など、常に素材と自らの距離について意識的な取り組みを続けてきた彼が、今度は自分以外の作家や作品というすでに完成された世界観をどのように編集し提示してくるのか、個人的にも特に注目していた。最初のリリースは、町田自身の三作目となるソロアルバムと、モスクワ在住のアーティスト/DJ、フィッツ・エララルドによる日本初登場の音源。花の生態をテーマに大胆なDSPとユーモアたっぷりなリズムトラックが共存する町田の作品と、有機的でありながら東欧らしくどこか鋭角的な質感を持つフィッツのエレクトロ・アコーステックに共通して感じられるのは、音楽として飾りのない素の輝きであり、それは先に述べた彼の創作スタンスに通底するテーマと同じ気配が感じられる。
(安永哲郎/cubic music)
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